マテリアリティ特定プロセス

2023年4月に社内横断的に「マテリアリティ特定プロジェクト」を設置し、多様な年齢、役職のメンバーで、約8か月の期間を経て検討し、同年12月の取締役会承認によりゼオングループのマテリアリティを特定しました。マテリアリティ特定のプロセスについては下記のステップで進めました。

1.考え方と軸の検討

マテリアリティの検討を開始するにあたり、自社の財務に与える影響(フィナンシャル・マテリアリティ)と自社の対応が社会や環境に与える影響(サステナブル・マテリアリティ)の2軸で捉えるダブル・マテリアリティの考え方をベースにしました。また上記で捉える2軸に織り込む要素については、一般的な要素をベースに、当社が大切にする思いや価値観も加味して議論を進めました。具体的には、フィナンシャル・マテリアリティには「当社の独創性」や「社員のモチベーションの向上」、「操業の安全・安定性」などの要素を、またサステナブル・マテリアリティには、「社員の意欲」や「会社の沿革や歴史」、更に「経営理念や事業に込められた思い」などを重視すべき要素として加えました。

マテリアリティの軸に関してゼオンが重視すべきこと

2.マテリアリティ候補項目の抽出

各部門が中期経営計画第2フェーズ策定の際に認識した社会課題をベースとして、プロジェクトの議論で出された項目や今後国際的な議論の中で重要になっていくと思われる項目を追加し、議論のたたき台となるマテリアリティ候補を抽出しました。

3.マテリアリティ候補項目の評価・分析

1.で検討した軸をベースとして、2.で抽出されたマテリアリティ候補項目の重要度をまずはプロジェクトメンバーで議論し評価しました。次に各マテリアリティ特定に向けて社会の期待や要請を反映するため、コンサルタントのアドバイスも得ながら国際NGOや格付機関等の注目度・今後の市場予測等を用いてマテリアリティ候補項目の重要度を評価しました。これら2段階の評価結果やその差異分析などをマテリアリティ特定に向けた議論に反映させました。

4.経営層へのヒアリング

更にヒアリングを通じて経営層の考えるゼオンの強みや課題、今後の在り方に対する思いなどを把握して、議論に反映させました。

5.マテリアリティの精査・絞り込み、表現方法の検討

上記を踏まえ、ゼオングループと社会の未来に向けたストーリーを描けるよう、キーとなる要素が何かを更に議論した上で、マテリアリティ相互の関係や時間軸等も意識してマテリアリティの表現を工夫し、マテリアリティ案を策定いたしました。

6.取締役会での承認

策定したマテリアリティ案について、経営会議の審議を経て、最終的に2023年12月の取締役会にて承認されました。