ゼオンまるわかり

世界一も世界初も世界唯一も
目指して

ゼオンには世界に誇れるトップクラスの製品が多くあります。独創的技術によって生み出される数々の製品は、今日も私たちの暮らしを支えています。

探求マインド

日本ゼオンのものづくりに対するマインドは、“探求”の一語に集約されます。当社は製造品そのものではなく材料を生み出す会社であり、お客様から「こんな製品を作りたい」というニーズをいただいた上で、どんな材料が適しているか、どの材料なら効率よく製品化することができるのか、といったソリューションを模索します。
当社は原油のC4・C5留分から様々な原料を抽出できる技術に優れ、その技術を応用して新しい素材を生み出すことに成功しています。材料・素材に関する探求心は他社の追随を許さず、常に新鮮なアイデアが生み出せる土壌を醸成しています。
その探求マインドはトップ自らが誰よりも実践しており、代表取締役社長は毎月欠かさず技術研究発表会に参加し、新しい抽出法や見たことのない素材に触れ、自社で応用できないかと試行錯誤を繰り返しています。こうした姿勢が社員の探求心を刺激し、研究開発へのチャレンジを後押しするのです。「やってみたい」という気持ちを応援する風土があり、積極的に手を挙げさえすれば社員を信じて任せてくれる会社です。
プロダクトアウトの時代は過ぎ去り、現在はお客様のニーズに合わせた自由な発想が求められています。揺るぎない“探求マインド”こそが、日本ゼオンの今を支えています。

各製品における取組

特殊ゴム

特殊合成ゴムのゼオン

主に自動車のエンジン周りの部品として使用される特殊合成ゴム。ゼオンではアクリルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴムを中心にお客様のニーズに合わせた様々なラインアップを取り揃えています。

水素化ニトリルゴム

中でも水素化ニトリルゴム(HNBR、製品名:Zetpol®)は当社が世界に先駆けて開発した高性能ゴムです。耐油性に優れたアクリロニトリル・ブタジエンゴムを独自の方法で高度に水素化したZetpol®は、耐油性に加え、耐熱性や耐摩耗性などにも優れ、まさしく自動車になくてはならない材料として活躍しています。

シクロオレフィンポリマー

沢山の優れた特性をもつ高機能樹脂

1990年にゼオンが独自に開発したシクロオレフィンポリマーは、光学特性に優れていることから従来からカメラレンズやレーザービームプリンター用レンズ材料として世界トップクラスのシェアを誇っています。
加えて、不純物が少ないことや耐薬品性にも優れているといった特性を活かし、電気・電子用途や医療用途にまで活躍の場を広げています。

加工への挑戦

ペレット状であるシクロオレフィンポリマーをフィルムに加工したのが光学フィルム(製品名:ZeonorFilm®)です。当社はこれまで材料メーカーとしてその道を進んできましたが、2000年代に入り、フィルムへの「加工」に挑戦。この挑戦を成功に導いたのが、当時世界初となる画期的な製法である「溶融押出法」です。これまでの常識を覆し、高い生産性と環境負荷低減を実現したこの製法により、ゼオンは一気に光学フィルム分野における地位を確立しました。

化学品

合成香料から工業薬品まで

化学品事業で手掛けるのは、香粧品や食品用途向けの合成香料と工業薬品などの特殊化学品まで実に多岐にわたります。青葉の香りのするグリーン系香料は世界トップクラスのシェアを誇っています。

単層カーボンナノチューブ

単層カーボンナノチューブの量産

1991年、飯島澄男博士により発見されたカーボンナノチューブは、その構造により、多層カーボンナノチューブと単層カーボンナノチューブに分類されます。多層に比べ、単層カーボンナノチューブは、量産が困難で実用化が進んでいませんでした。
2004年、産業技術総合研究所の畠賢治博士らにより、単層カーボンナノチューブの画期的な合成法「スーパーグロース法」が見いだされ、のちに当社は新エネルギー・産業技術総合開発機構の支援を受け、この「スーパーグロース法」をさらに発展させた量産技術を開発しました。

世界初!スーパーグロース・カーボンナノチューブの量産工場が稼働

量産技術を開発した当社は、2015年、山口県にある徳山工場内に、世界初となるスーパーグロース・カーボンナノチューブ(SGCNT、製品名:ZEONANO®)の量産工場を稼働させました。

拡がる!単層カーボンナノチューブの可能性

軽量かつ高強度であり、電気や熱の伝導率が高いことから、さまざまな用途への利用が期待されているカーボンナノチューブ。ZEONANO®は、他のCNTと比較して高アスペクト比、高純度、大表面積を示すといった特長を有するため、従来にない機能や特徴を持つ新機能性材料、次世代デバイス等への応用が期待される材料です。高性能キャパシタ、高機能ゴム材料、高熱導電材料等の革新的材料、デバイスの可能性が示唆され、その需要も大きく拡大すると予想されている、まさに夢の材料です。