サステナビリティ

SDGs貢献製品認定制度

SDGs貢献製品認定制度は、ゼオングループのサステナビリティ実現に向け、当社の製品のうち、特に社会課題解決への寄与度が高いものをSDGs貢献製品として認定する制度です。これらの開発・製造・販売に注力することで、社会への貢献と企業としての持続的な成長の両立を図り、サステナビリティ経営を一層推進していくことを目指しています。

認定基準

本制度は、2024年4月に社会課題解決への貢献度、貢献の範囲、事業の持続性の3つを認定基準として運用を開始しました。2025年度の認定に向けては、より制度の趣旨に沿うよう見直しを行い、新たに社会課題解決への貢献度、事業の持続性に加え、イノベーションを認定基準としました。

SDGs貢献製品認定基準

運用

認定は毎年行います。事業部からの申請に基づき、サステナビリティ委員会傘下のSDGs貢献製品認定部会で審査の上、サステナビリティに関わる最高決議機関であるサステナビリティ会議で認定します。認定された製品は3年間認定が継続されます。

SDGs貢献製品認定プロセス
SDGs貢献製品認定プロセス

対象の拡大

2025年度の認定においては、日本ゼオンに加え、全グループ企業の製品を本制度の対象としました。

認定したSDGs貢献製品

2024年度に認定した39製品に加えて、2025年度は新たに6製品を認定し、合計45製品がSDGs貢献製品として認定されています。

具体的な製品としては溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)や水素化ニトリルゴム(HNBR)等の合成ゴム、シクロオレフィンポリマー、電池用バインダー、重合法トナー、合成香料、熱可塑性エラストマーが認定されています。2025年度に認定された製品には、光学フィルム、大型成形用ジシクロペンタジエン樹脂などがあります。

【参考】主なSDGs貢献製品
製品名※写真は用途のイメージ 用途、貢献ポイント 該当するSDGs
溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)
【主な用途】
省燃費タイヤ
【貢献ポイント】
  • 分子構造のコントロールにより「ウェットグリップ性」「転がり抵抗」「耐摩耗性」の3つの性質を高いレベルで実現
  • 自動車の燃費向上に寄与し温室効果ガス排出量の削減に貢献
  • 耐摩耗性向上により粉塵の発生を抑制し、大気汚染防止に貢献
シクロオレフィンポリマー
【主な用途】
医療検査デバイス、医薬品製造容器、医療包装容器
【貢献ポイント】
  • 高い防湿性、各種薬品への耐性、低不純物性、各種滅菌への適合性を有し、検査分析や医薬品製造、薬剤の輸送・保管に用いることで、医療サービスの質やアクセシビリティの向上に貢献
電池用バインダー
【用途】
リチウムイオン電池
【貢献ポイント】
  • 充放電に伴う膨張収縮への耐性や、化学反応活性化による出力向上により、リチウムイオン電池の長寿命化、高出力化に貢献
  • EVの動力源として、走行時の温室効果ガス排出削減や大気汚染防止に貢献
  • モバイルデバイス、電子機器等の小型化や高性能化を実現し、産業発展や経済成長に貢献
2025年度新規認定製品光学フィルム(ZeonorFilm®)
【用途】
TV、スマートフォン、タブレットの光学フィルム
【貢献ポイント】
  • フィルム端材などの再利用プロセスで廃棄物削減に貢献
【原料の温室効果ガス排出量が50%以下】
  • 省エネテレビへの採用による消費電力削減に貢献
  • 再生可能エネルギーを用いて生産
2025年度新規認定製品大型成形用ジシクロペンタジエン樹脂
【用途】
トラック・バス、建設機械、農業機械のボディパネル
【貢献ポイント】
  • 原料調達・生産から廃棄に至る過程でのCO2排出が他の樹脂に比べて低水準
【FRP(SMC法)の70%、他の熱成形材料の40%以下】
  • 製造から廃棄までに要するエネルギーは一般的な樹脂(ポリプロピレン(PP))の約半分
  • トラック・バスの軽量化による燃費向上で、CO2排出低減に貢献
  • サーマルリサイクル・マテリアルリサイクルに対応し、廃棄物削減に貢献

今後の計画

中期経営計画STAGE30では、2030年の目標として「SDGs貢献製品の売上高比率50%」を掲げています。今後はグループ全体でSDGs貢献製品の拡充を図り、目標の達成を目指します。

SDGs貢献製品売上高比率の実績と目標
SDGs貢献製品売上高比率の実績と目標