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Project 02 光学フイルム製造の常識を超えろ!

「絶対不可能」の溶融押出製法を実現。
フイルム製造の門外漢が常識を変えた!

2001年12月、高岡工場に新しい製造棟が竣工した。画期的樹脂・ゼオノアを使った光学フイルムを、「絶対不可能」とされた溶融押出製法で製造するプラントだ。
常識を超える挑戦に、業界や証券アナリストは冷ややかであった。しかし、フイルム会社から招かれた荒川公平(現常務)を中心としたプロジェクトは、驚愕の成果を生み出した。

製造方法確立の前に、工場が完成。失敗できない挑戦が始まった。

  • 荒川公平(現常務)

光学用フイルムは、液晶ディスプレイを構成する重要な素材である。その製造方法は、溶媒に溶かした素材を金属ベルト上に流し、レベリングしながらゆっくりと乾かしフイルム化する「溶液キャスト法」が常識だった。しかし、この製法は長大な乾燥ラインが必要となり、生産性が低い。素材を溶かす溶剤の環境負荷も問題だった。

そこで日本ゼオンは、溶液キャスト法に対して品質には大きな課題は有ったが、後発としてとにかく競合に対するコスト優位性を確保するために生産性に優れた「溶融押出法」への挑戦を決断した。

実はこの製法、かつて大手メーカーが数年がかりで取り組んだもののうまくいかず、業界では「溶融押出法で光学フイルムを作るのは不可能」との常識があった。そこにフイルム製造の実績どころか光学の専門家すらいない会社が挑むというのだから、その成功を想像する者など皆無と言ってもよかった。しかも、先にプラントの建設を進めるという常識はずれの戦略であった。この無謀とも思える建設も経営的にはフロントライトの製造設備を併設してそれで投資回収するという戦略であり、単に無謀と言うものではなかった。

当時大手フイルム会社に在籍していた荒川は実現の可能性を見ていた。「私もフイルムの技術者がいない日本ゼオンがフイルム工場を建設すると聞いたときは、最初は無謀と思いました。しかし山﨑専務(当時)が『当社へ来て、事業を牽引してくれないか』と誘ってくれました。頭の整理に少し時間はかかりましたが、溶融押し出しで実現できないという常識は業界の思い込みではないのか、ゼオノアという優れた素材の可能性に賭けてみよう。そんな風に思えるようになりました。」 

荒川は挑戦を決意する。2002年1月、常識を覆す取り組みが始まった。


わずか9ヶ月で製造に成功。一年後には携帯電話分野で90%のシェアを獲得する。

  • フイルム

最大の課題は、フイルムの厚み精度だった。

「光学的な歪みを出さないよう、厚さの誤差を100μm±2μm以下に抑える必要がありました。しかし当初は7%も変動がありました。操業条件の最適化で3%までは改善したのですが、その限界を超えるにはブレークスルーが必要でした。」

改善への取り組みは、パイロット設備ではなく、すでに完成している工場で“ぶっつけ本番”のような状況で実験は続けられた。生産機で大量の樹脂が流され、研究費は日々膨らんだが、経営は理解を示してくれていた。

「製造現場には『求められる品質の物を作り上げなければいけない』という本能的な使命感があります。不可能という言葉がまるで嘘の様であった。開発陣の昼夜兼行の現場観察とその取組の中から、一研究員からブレークスルーのアイデアが生まれた。そのアイデアに多くの知恵が集中し、日々厚みが改善し、厚み精度1%以下が実現しました。既に溶液キャストを越えていました。」

2002年10月には、液晶ディスプレイ用の偏光フイルムを作るメーカーに製品を納品。それが携帯電話の液晶に採用されたことで、ゼオノアフイルムは一気に売上を伸ばす。なんと1年後には、携帯電話用位相差光学フイルム市場でのシェア90%を達成する。

「しかし、これは小さな市場での成功に過ぎません。ちょうど同じ時期に、次世代の高精細低消費電力ディスプレイを開発する国家プロジェクトが始動しており、私はゼオノアフイルムによるまったく新しい位相差フイルムのコンセプトを提案しました。これが採択され、私たちはより大きなマーケットでの新技術開発に挑むことになったのです」


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溶融押出製法の確立は、新しい世界へ踏み出す第一歩でしかなかったのだ。しかし、この一歩は順風満帆な将来を保証するものでは無く、経営の忍耐を要求した。
新規事業と言うものは常にリスクに遭遇する。2007年秋にサブプライム問題が生じ、2007年の9月に竣工したばかりの氷見の工場は最初から稼働率がゼロとなった。赤字を垂れ流し、慣れない分野への事業は止めた方が良いという役員も出て来たが、社長の古河が事業の可能性を信じて忍耐してくれたことで継続できた。

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