「SZ-20 PhaseⅡ達成にこだわり、徹底的に生産革新に取り組む。」を2016年度トップ方針に掲げ、安全の重点課題として「コンプライアンスを徹底し、ムダゼロを目指し、安定・安全生産を追求する。」に取り組んでいます。

保安防災
経営層と工場との対話
経営層は、トップ診断、トップヒアリング、年度方針の説明会などで定期的に工場を訪問し、重点課題の進捗状況を確認しています。また、それ以外にも工場を訪れ、現場の第一線で働く工場従業員と直接、対話をしています。2015年度の経営トップ工場訪問日数は61日でした。
トップを先頭にした保安管理の推進
「保安の確保は全てに優先する」との理念のもとに「保安管理向上マスタープラン」を毎年作成し、経営トップを先頭とした保安管理体制のレベルアップを図っています。
下のような分かり易い合い言葉のもとに、重点的な取り組みを継続しています。
- 抜け落ち防止のための設備・システムの確実な運用(だろう・はずだはやめよう)
- 工場老朽化対策、フールプルーフ化※推進(金を出すから知恵を出せ)
- 過去事故の見直しと再発防止対策(だろう・はずだはやめよう)
- 標準類の見直し(決めたことは守る、守れないものは変える)
※ フールプルーフ化
新人等経験や知識の乏しい人が間違った操作をしたり、ベテランがうっかりミス等により誤操作をしても事故が起きないような仕組みにすること
全事業所での認定保安検査実施者の認定取得
認定保安検査実施者※1の認定
全事業所(高岡工場、川崎工場、徳山工場、水島工場)で取得
認定完成検査実施者※2の認定
川崎工場、水島工場、徳山工場で取得
認定更新審査では、保安検査および完成検査の方法や検査管理の実施状況の審査に加え、保安管理システムが高圧ガス保安法に定められた規格要件を満たしたシステムであることおよびその運用状況についても審査が行われます。
全事業所とも保安の確保をより確実なものにするために、保安管理システムの確実な運用や、事業所の全プラントの危険源特定とリスク軽減対策の計画的実施などを行っています。
※1 認定保安検査実施者
高圧ガス保安法に基づき、特定施設が技術上の基準に適合しているか否かについて、運転を停止することなく自ら保安検査を行うことができる者または運転を停止して自ら保安検査を行うことができる者として、経済産業大臣が認定した者
※2 認定完成検査実施者
高圧ガス保安法に基づき、製造のための施設または第一種貯蔵所にかかわる特定変更工事が技術上の基準に適合しているか否かについて、完成検査を自ら行うことができる者として、経済産業大臣が認定した者
認定取得状況
工場 | 認定保安検査実施者の取得 | 認定完成検査実施者の取得 |
---|---|---|
高岡工場 | 2000年 (2015年更新) |
- |
川崎工場 | 1998年 (2012年更新) |
2008年 (2012年更新) |
徳山工場 | 2007年 (2012年更新) |
2012年 |
水島工場 | 2006年 (2011年更新) |
2006年 (2011年更新) |
プラントの安全性向上
プラントの安全レベルを一層向上させ、重大事故・災害の発生を未然に防止するために、「プラント安全性評価」と「プラント安全診断」を実施しています。
プラント安全性評価
プラントの新設時および増設時に、設計段階でプラントの安全性を確認
プラント安全診断
既設のプラントに対し、現場を確認しながら、危険源の特定に漏れはないか、対策の必要性の有無の判断が適正になされているか等を確認
事故・災害の発生状況
2015年度:保安上の事故3件(危険物漏洩2件、冷媒フロン漏洩1件)
人的被害、設備損傷、環境への影響などはありませんでしたが、いずれも事故調査委員会を設置し、直接原因および間接原因を究明して対策を立て、再発防止に努めています。
防災訓練
水島工場での総合防災訓練の様子
各事業所では毎年、各種想定のもとに、通報・連絡、緊急処置、救護、消火等の防災訓練を実施しています。総合防災訓練にあたっては、可能な限り消防機関とも協力して合同で実施しています。
訓練では、基準の適切性、実際の防災機器(消防車、消火栓、放送設備等)の作動状況の確認を行い、問題があれば速やかに改善を加え、より確実で安心できる体制の整備に努めています。